むくみ(浮腫)が気になる方へ

心臓病が隠れていないか
専門的に評価します

足のむくみは一時的な疲れや生活習慣によるものから、心臓・腎臓・肝臓などの病気が隠れている場合までさまざまです。当院では循環器専門医が、丁寧な診察と検査で原因を見極め、最適な治療や生活改善のアドバイスを行っています。

専門医がサポートします
  • 足のむくみ・急な体重増加・息切れは、心不全など心臓のサインかもしれません。
  • 当院では、胸部レントゲン・心電図・心エコーに加え、迅速検査(トロポニンT/NT-proBNP)で原因を当日評価します。
  • 「腎臓・肝臓・甲状腺・静脈疾患」など心臓以外の原因も含めて総合的に診ます。

受診の目安

以下のような症状のある方は、気軽にご相談ください。

  • 足首・すねを指で押すと跡が残るむくみ(圧痕性浮腫)
  • 朝より夕方に強いむくみ、靴や靴下の跡がくっきりつく
  • 体重が急に増える(例:数日で2kg以上)
  • 息切れ/横になると苦しい、夜中に咳が出る
  • 胸の違和感・動悸・めまいを伴う
  • 片足のみの急なむくみ(深部静脈血栓症の恐れ)
救急受診の目安

安静でも息苦しい、胸痛が強い、顔や唇のむくみ、片足の痛みと腫れ+息切れ(肺塞栓の恐れ)など。

受診を迷っている方へ

以下のチェックリストに、1つでも当てはまれば、早めの受診をご検討ください。

  • ここ1週間で体重が2kg以上増えた
  • 階段で息切れが強くなった
  • 夜間に咳や呼吸苦で目が覚める
  • 片足だけ急に太く、痛みや熱感がある
  • 足のむくみと動悸・胸の違和感が同時にある

当院で行う検査

胸部レントゲン(X線)
  • 心不全の所見(心拡大、肺うっ血、胸水 など)の確認に有用。
心電図(12誘導ECG)
  • 心筋虚血(狭心症・心筋梗塞)、不整脈の手がかり。
  • 心筋炎を示唆する変化を認めることもあります。
心エコー(超音波)
  • 心臓の収縮・拡張機能、弁の状態、心筋の動きを直接評価。
  • 心不全、弁膜症、心筋症などの診断に不可欠。
院内迅速検査(数十分で判定)
  • トロポニンT(TropT):心筋ダメージ(心筋梗塞・心筋炎など)の指標。
  • NT-proBNP:心臓にかかる負荷(心不全)の程度を反映。
  • 結果は当日その場で説明し、治療方針決定に活用します。

※新型コロナ感染後に急性・慢性に心筋炎が発症することがあります。胸痛や息切れ、動悸、運動後のだるさを伴う場合は早めの評価をおすすめします。

当院の特長

  • 循環器専門医による診察と心エコーの評価
  • 院内迅速検査(トロポニンT/NT-proBNP)で当日の方針決定
  • 近隣基幹病院と連携し、必要時は迅速紹介
  • 通常の内科疾患(腎・肝・甲状腺・貧血 など)もワンストップで評価

むくみと心臓の関係

心臓のポンプ機能が低下すると、体の水分が血管外へにじみ出てむくみ肺に水がたまる(肺うっ血)状態が起こります。これが心不全です。不整脈や心筋症、心筋梗塞の直後、弁膜症などでむくみが出やすくなります。

一方で、腎臓病・肝臓病・栄養障害・甲状腺の病気、静脈瘤/血栓、薬の副作用(カルシウム拮抗薬 など)でもむくみは起こります。むくみ=心臓とは限らないため、総合的な鑑別が重要です。

生活アドバイス

原因に関わらず、役立つポイントをご紹介します。

  • 塩分を控える(目安:1日6g未満を目標)
  • 就寝前後に体重を記録(急増は要注意)
  • 長時間同じ姿勢を避け、こまめに足を動かす
  • 足を心臓よりやや高くして休息
  • 合わない靴・締め付けの強い靴下は避ける
  • むくみに効く・サプリは自己判断で開始しない

よくあるご質問

むくみ=心不全でしょうか?

いいえ。腎・肝・甲状腺・静脈疾患・薬剤性など多くの原因があります。検査の組み合わせで見極めます。

NT-proBNPが高いと言われました。心不全確定ですか?

値は年齢・腎機能などの影響を受けます。心エコーなどの画像診断と合わせて総合的に判断します。

トロポニンTが高い=心筋梗塞ですか?

心筋炎・心不全の増悪、腎機能低下でも上がることがあります。症状経過や心電図所見と併せて評価します。

受診前の注意はありますか?

服薬中のお薬手帳、健康診断結果、最近の体重変化の記録があると診断の助けになります。

治療は何をしますか?

原因により利尿薬・減塩・運動療法など。心筋梗塞・心筋炎・急性心不全・深部静脈血栓症が疑われる場合は速やかに専門治療へ。