病気の知識
呼吸器の病気
気管支ぜんそく
「気管支ぜんそく」とは?
アレルギーやストレスによる炎症で、気管支や気道といった空気の通り道が狭くなる病気です。一度炎症が起こると、気道が狭いままで元に戻らなくなったり、再発しやすくなるため、早めの治療と継続的なコントロールが大切です。
症状
気道の粘膜が腫れ、空気の通り道が狭くなるため、呼吸をすると「ぜーぜー」「ヒューヒュー」と音(ぜい鳴)が鳴ったり、発作的に痰や咳、息切れが出ます。症状が悪化すると、呼吸困難になり、死を招くこともあります。
検査と治療
肺機能検査では、呼吸機能や肺年齢を調べるほか、胸部レントゲンにより、肺に異常がないかもすぐに分かります。
治療は、ぜんそく症状をコントロールする薬と発作止めの薬を使います。自分の判断で薬をやめてしまうと、一気に症状が悪化することがあるため、ドクターと一緒にぜんそくコントロールをしていきましょう。
咳ぜんそく
「咳ぜんそく」とは?
症状
風邪は治ったのに咳が2週間以上続く、夜中から明け方に咳が出る、温度差やたばこの煙で咳がとまらなくなる、こんな方は咳ぜんそくの疑いがあります。「ぜーぜー」「ヒューヒュー」というぜい鳴や熱は伴わず、しつこい咳が特徴です。咳のしすぎで胸痛や嘔吐を起こしたり、声が出にくくなる(嗄声)こともあります。
検査と治療
ぜい鳴がないか聴診します。肺機能検査で呼吸機能を、血液迅速検査や胸部レントゲンで肺炎などにかかっていないか、すぐに調べます。
治療は、抗アレルギー薬をメインに飲み、症状に改善がない場合は、吸入薬を使うこともあります。咳ぜんそくは非常に再発しやすいため、完治するまできちんとフォローします。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)
「COPD」とは?
症状
咳や痰、息切れが出やすくなります。
症状が悪化すると、日常生活に支障をきたすほどの呼吸困難が起こり、呼吸不全や心不全につながります。いったん狭くなった気道は戻らないため、早めに治療を行うことが大切です。
検査と治療
肺機能検査と胸部レントゲンで肺の状態を調べます。
治療の第一歩は禁煙です。当クリニックでは、禁煙外来をおこなっています。喫煙中の方はぜひご相談ください。また、運動療法で呼吸機能の低下を防ぐほか、気管支を拡げる薬や咳や痰を抑える薬を飲むこともあります。